3.新製品の開発が後手後手に
ソニーのもう一人の創業者、盛田昭夫氏は1987年に訪中した際に、「私が開発するときは、マーケティングなどには頼りません。まず行動します。次に試行錯誤しながら霊感が降り立つのを待ち、それから新市場を開拓するのです」と言っていた。彼の考え方は、アップルのスティーブ・ジョブスのそれと期せずして一致している。しかし現在の企業は一般的にマーケティングを重視しており、このような凡庸な方法によって画期的製品を作るのは至難の業だ。
4.技術畑の人材を重視しない
ソニーの創業者、井深大氏は技術畑の人材を重視した。しかしその後の改革でソニーは技術系人材の削減を行い、2005年にハワード・ストリンガーがCEOに就任してからは、さらに人員削減を行った。これらの人材はその後、サムスンやLGに吸収され、韓国の液晶テレビの世界展開に貢献した。