エネルギーの浪費も招く恐れ
簡単に整理したところ、28の省・市の内、GDP成長目標を12%とした省は8省、10%以上とした省は19省あった。
中国社会科学院はこのほど発表した「経済白書」の中で、2012年の経済成長率は約8.9%まで下落すると予測したが、業界関係者は、「これまで発表された予測だけを見ても、中国政府が設定した2012年の成長率目標を超えている」と指摘した。2012年の経済成長率については、ゴールドマンサックスが8.6%、IMFもこれまでの9%から8.2%に下方修正するなど、低めの予測を出している。
今回の発表をうけて、経済学者の左小蕾氏は、「一旦、成長率を高く設定すると、一部の省や市はその目標を達成しようと、直接投資を増やして成長を促進しようとする。しかし、その行為は経済構造の調整と新興産業の発展を阻害し、エネルギーの浪費も招く」と述べた。