中国の中央銀行が発表した1月の金融レポートによると、1月の人民元建て新規貸し出し額は7381億元と、昨年同時期より2882億元減少し、1月の数字としては2008年以降4年ぶりに最低を更新した。そのほか、マネーサプライM1とM2の伸び率も引き続き下落、1月末時点でのマネーサプライは過去最低となった。
1月の新規貸し出し額は2009年から2011年まで1兆元を超えおり、市場の予測では今年も1兆元を超えるとの見方が強かったが、それを大幅に下回った。春節(旧正月)休暇で営業日が少なかったことが主要な原因。一方で、新規貸し出し額の低さは今年大幅な金融緩和が実施される可能性が低いことも示しており、市場は中国銀行が預金準備率の引き下げを遅らせるのではないかと予測し始めた。
同レポートによると、1月の人民元建て新規貸し出し額は前年同時期より2882億元少ない7381億元。内訳は、住民向け新規貸し出し額は1527億元増加。そのうち、短期融資は367億元増、中長期融資は1160億元増、手形融資は80億元増だった。