トヨタ、中国現地化を加速
トヨタは日本にあった中国事業部をとして中国に「現地化」することを決定した。これは昨年トヨタが「2015年中期発展計画」を発表して以降、現地化を加速していることの表れだといえる。トヨタはここ数年、中国の業績が低下し、他の自動車メーカーの追い上げに遭ったため、改革を行う決心を下した。トヨタは昨年、東日本大震災の影響などをうけ、販売台数が795万台に下落、GM(902万台)とVW(816万台)に抜かれてしまった。2012年の販売目標は昨年より21%多い958万台、中国での販売目標は10%増の100万台に設定している。
業界関係者は、「トヨタは中国市場の低迷によって、全体の業績が低迷した。その業績を回復するためには、中国市場がカギを握る。中国で業績を伸ばすためには、現地化が最良の方法である」との見解を示した。
トヨタ中国の佐々木昭本部長はこれまでの取材で「現地化を加速するためには、現地管理、現地決定が核となる」と述べていた。トヨタ本社も、意思疎通の効率を高め、製品や戦略を現地に合わせるためには、中国に多くの権限を移行する必要があることを意識したに違いない。