米アップル社の受託製造業者として知られる台湾のEMS大手フォックスコン(富士康)は先週、中国の大陸生産ラインの労働者の基本給を16-25%引き上げることを発表し、大きな注目を集めているとロイターが報じた。また、同様に大部分の製品をフォックスコンで受託生産しているパソコン大手のデルやHPは、一部製品の価格を引き上げ、労働コストの増加に対応する予定であるという。
2010年以来、フォックスコンの中国大陸の工場は、3年連続で大幅な給与引上げを行なっており、中国の電子製造業が直面している労働コスト上昇のプレッシャーを露呈している。労働コストへの出費が既に限界ラインまで達しているデルとHPにとって、中国の労働賃金の値上がりにどう対応するかが大きな壁となっている。