人民元国際化は、経済のグローバル化と資本取引自由化を進める上で避けられない選択で、中国だけでなく世界の多くの国の利益に一致する。
中国経済が急成長し、貿易も高い伸びを続けていることから、世界のほぼすべての国・地域が中国と取引している。人民元の堅調な上昇は、客観的元を「交換可能通貨」にし、元の国際化が期待されている。
この傾向は近年、中国の周辺国・地域によく見られ、人民元で貿易決済を行うアジアの国・地域、欧州諸国は増えている。また、中国は上海協力機構の加盟国、東アジアの主要国・地域、アジア太平洋地域の主要国と通貨スワップ協定を締結しており、イランなどの西アジアの国とも近く通貨スワップ協定を締結する予定だ。さらにメディアの17日の報道によると、中日の二国間貿易が増加し続けていることを受け、両国は今月中に元と円の直接取引に向けた協議に入る。政府間取引から民間交換の自由化への道が見えてくる。
そのほか、人民元オフショア取引センターの建設、人民元建て国債や「点心債(ディムサム ・ボンド)」の発行がアジアの金融市場で盛んに行われ、このような拡張の動きは人民元国際化に拍車をかけている。