市場規模拡大加速に期待
国信証券のアナリストは、シェールガス採掘の初期コストは0.91元/立方メートルで、成熟期に入れば0.71元/立方メートルとなると予測している。一般的な天然ガスの採掘コストよりも高く、初期採掘のリスクが比較的大きい。この数字から、2020年に1000億立方メートルのシェールガス生産量を実現すれば、市場規模はそれに伴って1000億元に達する見込みだ。
国家エネルギー局石油天然ガス局局長、張玉清氏は「現在、中国のシェールガスの探査作業は主に、四川盆地及び周辺、オルドス盆地や西北地域の主要盆地に集中している。これらの地域は今後、率先して商業化の採掘段階に入る事が期待される」とした。「十二・五」期間中、天然ガスパイプライン網の設置が完備した地域は、シェールガスと天然ガスの「同パイプ同価格」が実現する可能性も高い。一方、パイプライン網の設備が十分でない地域、初期生産量が少ない地域では、小型の液化天然ガス(LNG)や圧縮天然ガス(CNG)設備を建設する予定である。
アナリストによると、シェールガスが既存の天然ガスパイプラインで輸送された場合、シェールガス産業のボトルネックを突破することにつながり、生産量の増加に伴い、市場規模の拡大も加速することが見込める。そのため、市場の関連企業は探査、掘削、採掘の段階それぞれで利益を得ることが可能である。中でも、探査・開発設備の関連企業が真っ先に恩恵にあずかる事ができるだろう。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2012年3月19日