私から見るに、一つの国のが世界において主導権を握る事ができるかどうかは三つの点から判断する事ができる。経済の規模、貿易の規模、世界にとってその国がどれほど強大な力を持っているかである。この三つの要素を総合して一つの指数に換算し、1870年から2030年までの期間を見てみる。2010年、中国とアメリカの「主導指数」はほぼ同等だったが、2030年になると、中国の力はアメリカの遥か上を行く。1870年のイギリスや第2次世界大戦後のアメリカのような優勢な地位に中国が立つことになる。2030年、その頃にはG20やG7(先進7カ国)、G2(米中)などというレベルではなく、「中国」というたった一国だけが世界の覇者である。中国が世界経済の主導権を握る時代は人々が予想していたよりも随分速く訪れるだろう。しかも、その範囲は広く、その度合いも予想を遥かに上回る。
過去30年の間に、中国の経済成長率は1年当たり10%増を達成してきた。今後20年で、その速さは6.5%~7%程度になるだろう。中国経済の減速は問題が発生したからではない。一国の富がある一定のレベルまで増えたときには決まって、経済成長率がスピードダウンする。