酒泉玉門県の油田の開発が始まった1939年から1980年代までに、すでに3分の2の資源が消費されてしまった。石油燃料が底をつき、新たなエネルギーを探し当てなければならなかった。そのような経緯のある酒泉は、再生可能エネルギーに主軸を転換しようとする中国においてはパイオニア的な存在である。
中国政府は酒泉地域の再生可能エネルギー産業に対し、毎年400億元を投資している。一方、石油や石炭のそれに対してはわずか10億元に過ぎない。
環境保全の研究者は、環境状況が改善される未来への希望を酒泉に託している。しかし環境改善の足取りは遅く、現在注目されているのは砂漠に建設中の新エネルギー施設ぐらいのものだ。都市住民に関しても、環境保護のための消費習慣が徹底して身に付いているとは言えない。
世界資源研究所の研究者、楊富強氏は、人々のクリーンエネルギープロジェクトに対する意識はまだ高くないと指摘する。加えて同氏は、政府が価格を上げることで石油燃料の需要を減少させ、クリーンエネルギーこそが正しい投資の方向性であると、投資家たちにシグナルを送るべきだとの見解も示した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2012年3月25日