さらに、変動幅の拡大は市場リスクの拡大を意味し、取引主体は各リスクの回避に努める必要がある。ユーロと日本円にとって、人民元対ドル相場の変動幅はまだ小さく、拡大後も市場に大きな影響はない。しかし、人民元の柔軟性が高まり、単方向に大幅上昇することはなくなり、資金面の先行き見通しに変化が生じると見られ、短期的には資産価格に圧力をもたらす可能性があることに注意が必要だ。また、短期的視点では、銀行や一部の輸出企業は為替リスクに直面すると予想される。銀行や関連企業はこれに対応し、銀行は外貨資産のリスク管理能力を強化し、企業は金融デリバティブなどを手段にリスクヘッジを行い、為替相場の固定化を図り、為替相場変動リスクの回避に努める必要がある。
「新華網日本語」 2012年4月16日