つまり、買収対象を決めてから取引が成立するまでの成功率は50%、引き継ぎから統合までが順調に進み、さらに運営して利益を出すまでの成功率も50%である。そのため、1つのM&A 案が始まってから最後に取引が成立するまで、世界の成功率は約25%になる。中国企業のクロスボーダーM&Aに成功と失敗があるのはごく正常なことである。
商務部研究院・対外投資協力研究所の研究によると、中国企業のクロスボーダーM&Aの成功率は約40%で、世界水準を上回る。その理由として、中国企業は比較的慎重で、買収に安易に着手しないため、第1段階の成功率が70%前後であることが考えられる。また、M&Aの多くが2008年の金融危機後に行われ、コストが比較的低く、取引後の統合も順調に進んでいるためでもある。
「十一・五(第11次5カ年計画)」期の中国企業のクロスボーダーM&Aにおける投資額は約940億ドルで、年平均伸び率は35%だった。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2012年4月18日