以前、中国人民銀行の易綱副総裁は「人民元為替レートは既に均衡水準に近づいている」と述べた。2008年以来、中国の貿易黒字と経常収支黒字は減少し続けている。2007年、中国の経常収支黒字が国内総生産(GDP)に占める割合は10%を超えていたが、5年間で大幅に低下し、2011年には2.8%となった。為替レート水準のバランスが取れているかどうかは多様な要素から総合的に判断するものであり、特に実質実効為替レートはそうである。国際決済銀行の計算によると、人民元の通貨バスケットに対する実質実効為替レート(REER)も30%近く上昇しており、人民元の過小評価が既に存在しないことは明らかである。
「中国証券報」より 2012年5月17日