ここ数年来、都市化のプロセスの加速にともなって、数多くの農村の余剰労働力が出稼ぎに行くようになった。高青県花溝鎮(町)の農村では出稼ぎに行く人たちの人数が年ごとに増え、残留児童はすでに特殊な存在となった。高青県の花溝鎮は積極的に残留児童に関心を示し、大事にするさまざまな活動をくり広げ、児童たちが社会全体の思いやりと手助けのもとですくすくと成長するようにし、出稼ぎに行く人たちの後顧の憂いをなくした。農家の小図書室で調べものをし、書物を閲覧している残留児童の蘆浩ちゃんは記者に次のように語った。自分は今年13歳で、父親は出稼ぎに行っており、母親は家事と畑仕事で忙しく、自分をかまってくれる人がいない。そういうことで、朝早く農家の小図書室に来て、本棚の上から好きな図書を選んで読んでいる。本棚の上には自分に適した児童書籍、雑誌と辞書類がたくさんあり、例えば『唐詩三百首』、『グリム童話集』などがそれである。文化住宅と農家の小図書室にスポーツと娯楽の施設や手放したくないほど好きな課外の読み物があるので、いつも一番早くここに来ている。
農家の人たち、特に残留児童の余暇の生活を豊かにするため、高青県花溝鎮政府は資金を投じて高いレベルの文化住宅をつくり、将棋類、ダイヤモンド・ゲーム、バドミントンのラケットとシャトルコックや3000数冊の図書を購入し、ときどきさまざまな文学・芸術関連の活動と将棋類の試合を催し、子供達に楽しい放課後を過ごさせると同時に、児童たちの知識の幅を広げることに努めている。そのため、人々は文化住宅を「残留児童」の精神の家と呼んでいる。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2012年5月21日