次に、人員削減は企業が巨額赤字となった際に実施する一種の極端な救済策である。このやり方はコスト削減や黒字転換に一時的な効果をもたらすが、将来の生活への懸念が高まり、消費に慎重になることで、市場萎縮を深刻化させる。そうなれば、企業の生存環境はさらに悪化する。こうしたことが繰り返されれば、社会・経済が悪循環に陥ることは間違いない。
工場閉鎖や生産移転、大規模な人員削減は、いずれも伝統的な日本の企業文化を変え、苦難をもたらすやり方である。過去、日本企業の特殊な文化は企業の世界進出や日本経済の急成長を助けてきた。数十年に及ぶ発展の後、日本の企業文化には世界の経済成長と一致しないという問題が生じたが、このような変革は徐々に進める必要があり、修復を急いで極端な方法をとれば、自信を傷つけることになる。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2012年5月25日