また『青書』は、2012年の不動産業の全体的な利益は更に減少する可能性があり、中小企業の赤字は深刻になるだろうと指摘している。備蓄土地のコスト・融資コストが比較的高く、商品房の在庫過多が深刻な一部の企業は赤字と債務の圧力に直面し、破産・倒産のリスクが高まると見られる。
不動産開発企業の備蓄土地の多くが2009―2010年の土地価格が高い時期に購入されたもので、値下げは企業の損失を招く可能性があるため、不動産価格の値下げ余地は小さい。しかし、値下げをしなければ資金占用が増加し、資金チェーンの緊迫が高まる。そのため、業種全体が市場低迷により利益が低下する中、中小企業は苦境に陥り、利益は縮小し、赤字状態が絶えず深刻化するだろう。また、業種全体で破産・倒産が増加し、大企業グループと財団にとっては絶好の合併買収のチャンスとなり、合併買収によって業種の集中度が高まり、市場独占の構図がよりはっきりすると見られる。
「中国証券報」より 2012年5月25日