また馬局長によると、昨年の国内総生産(GDP)の一人当たり平均は3万5083元で、物価要因を考慮すれば02年より2.4倍に増加したことになり、年平均増加率は10.1%だ。平均レートで換算すると、中国の平均GDPは02年の1135ドルから、11年は5432ドルに増えたことになる。
これについて劉副院長は次のように話す。平均GDPの物価要因を考慮した上昇幅は、直接的な数字の比較との開きが大きく、これには2つの原因がある。1つは為替レートの問題で、人民元がここ数年来上昇していること。もう1つは物価がここ数年、一定幅の上昇を遂げていることだ。このため2つの数字を比較したときに大きな開きが存在することになる。
用語解説:「エンゲル係数」
エンゲル係数が表すのは食費が個人の消費支出に占める割合だ。世帯収入や個人の収入が増加するのにともない、収入に占める食品関連の支出の割合が徐々に縮小することになる。国際連合食糧農業機関(FAO)の基準ラインをみると、60%以上は貧困層、50-59%はやや貧困の層、40-49%はややゆとりのある層、30-39%は富裕層、30%未満は超富裕層とされる。海外の数字をみると、米国の1980年以降の平均は16.45%、日本の90年以降の平均は24.12%だ。
「人民網日本語版」2012年6月20日