また劉副校長によると、真に懸念されるのは、中国がどのような効率でこのような成長ペースを達成するかということだ。中国には現在、供給についての取り組みを進め、イノベーションとモデル転換を推進し、構造調整を通じて経済成長の効率を高める必要があるという。
同報告によると、11年から12年上半期にかけて、中国の経済成長は四半期ごとに低下しており、これは短期的な要因と長期的な要因とが相互に作用した結果だ。このためマクロ調整を改善すると同時に、体制のイノベーションを強化する必要がある。対外型経済の発展は引き続き中国の経済成長に積極的に貢献するが、内需がより大きな牽引作用を果たすことが必要だという。
ある分析によると、中国の経済発展の地域格差が、経済成長の新たな動力になるとみられる。四半期のデータも年度ごとのデータも、最近の中国の経済成長では地域レベルの変化が非常に顕著で、発達した地域では投資増加率や経済成長率が鈍化する一方で、発達の遅れた地域では上昇傾向がみられる。11年の投資増加率をみると、東部地域は前年比21.3%上昇し、中部地域は同28.8%上昇し、西部地域は同29.2%上昇した。このことから中国の経済成長の地域間のこう配効果が目立っていることがうかがえる。このような成長ペースのこう配効果は、大国の経済が相対的に長い期間にわたって高度成長を続ける上での重要な前提となるものだ。
同センターは国家統計局と北京大学経済学院が共同で設立した研究機関。2004年以降、「中国経済成長報告」を毎年発表しており、今年で9回目となる。
「人民網日本語版」2012年7月2日