突然、発表された新車登録台数の制限により、市場は対策を打つ暇もなく、「背水の陣」の覚悟で下半期に挑むディーラーの最後の希望が打ち砕かれたことは間違いない。自動車生産メーカーの多くは連日連夜、緊急会議を開き、販売戦略の調整を協議している。ディーラーは急いで消費者に情報を伝え、多くの店舗が24時間体制で営業し、登録制限の対象とならない6月のうちに購入手続きを済ませようと、消費者は深夜になっても長蛇の列を作っていた。
広東広悦自動車貿易有限公司市場経理の呉思科氏は「自動車市場は今現在でも芳しくない状況だが、規制政策によって、販売台数が減少することは明らかであり、2012年下半期の売上も楽観できないだろう。以前、北京で規制が行われたとき、毎月の販売台数は地級市(中国の市は「省級市」、「地級市」、「県級市」に分類される)にも及ばなかった。広州は我々の主力市場であり、販売台数の1/10を占めている。新規登録台数の規制措置が今後の販売台数に与える打撃は計り知れない」と打ち明けた。
以前、メディアでも新車登録規制の影響で、自主ブランドが北京・上海・広州の市場から姿を消すことになるとの指摘があった。登録規制やナンバープレートの競売は自動車の構造に変化をもたらし、10万或いは15万以下の自動車(自主ブランドも丁度この価格帯)が大都市の市場から締め出される事態を招く。今となっては自主ブランドだけでなく、合弁ブランドも肩身の狭い思いを強いられており、どちらにしても、今、全国のディーラーは大量の在庫に苦しんでおり、自動車価格の下落が止まらない。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2012年7月3日