中国証券報が5日に関係方面から得た情報によると、温州市銀行の不良債権残高が161億元に達し、不良債権率が2.43%に上昇している。不良債権の増加を背景に、温州市の銀行で貸し渋り傾向が強まり、同市における中小企業の融資難問題が深刻化している。6日付中国証券報が伝えた。
◆各金融指標が軒並み不振
温州市金融弁公室が作成した『温州市金融運行参考月報』によると、温州市の各金融指標が5月に軒並み不振となった。5月末の同市銀行の不良債権残高が161億元で、不良債権率が2.43%に上昇し、11カ月連続の上昇となった。
2011年6月末、温州市銀行の不良債権率がわずか0.37%で、全国で不良債権率が最も低い地区級都市の1つとなっていた。温州市で民間金融危機が発生して以来、同市銀行の不良債権残高と不良債権率が月を追うごとに増加・上昇した。
2011年末、温州市銀行の不良債権率は1.36%となり、その後さらに上昇を続けた。今年2月末は1.74%、3月末は1.99%、4月末は2.27%、5月末は2.43%に達した。
5月末の温州市の人民元建て個人経営者向け貸付残高は、4月末より125億6300万元減、年初より180億5600万元減の1383億2200万元。住宅ローン残高は、4月末より7億3700万元減、年初より12億800万元減の555億5900万元。
1―5月、温州市の証券取引総額は、前年同月比40.07%減の2965億2000万元。先物取引総額は、前年同月比38.32%減の9018億300万元だった。