◆調査の意義
中国人家庭の純資産額が米国を上回ろうとも、一部のネットユーザーは同データを無意味と評した。1人当たり平均に換算すれば、中国人家庭の資産状況は米国にはるかに及ばないからだ。それでは米国人家庭を21%上回ったことには、どのような意義があるのか。
甘教授は、「同データは、中国人家庭の純資産額が米国を初めて上回ったことを示した他に、不動産が家庭の資産総額に占める比率が高く、不動産バブルに警戒する必要があることを示した。不動産価格の反動が止まらないが、これは住宅に対する投資需要によるものだ。投資需要が依然として高い比率を占めており、不動産バブルの予兆となっている」と述べた。
同調査によると、中国都市部の1軒目住宅の平均収益率は300%以上に達する。甘教授は、「中国の不動産価格が30%下落した場合、購入当時の価格を下回る家庭は27.8%、住宅の価値がローンの額を下回る家庭は2.91%のみにとどまる。不動産価格を30%引き下げたとしても、銀行業に対する影響は微々たるものだ」と指摘した。
「人民網日本語版」2012年7月11日