欧州債務危機の影響を受け、アナリストらは中国の下半期の輸出情勢に悲観的な考えを示している。しかし多くのエコノミストは、中国経済は今年下半期、景気刺激策により成長を実現すると予想している。シティバンクの丁爽エコノミストは、「中国は第3四半期に2度の金利引き下げを実施し、景気を刺激する。1回目の金利引き下げは、7月に実施されるだろう。これらの措置により、中国経済が下半期に回復を実現する」と分析した。
◆内外のプラス要素が蓄積されており、中国経済は下半期に急速な回復へ
HSBCの範力民・アジア太平洋地域研究連席主管は、本紙に提供した分析報告書の中で、中国経済の先行きを依然として楽観視する観点を示し、中国政府はさまざまな政策により景気を刺激できると指摘した。6月のPMIの低下について、範氏は「これは悪いこととは限らない。なぜなら中国政府に対して、景気刺激策の推進の新たな理由を与えたからだ」と語った。HSBCの屈宏斌・チーフエコノミストは、「中国政府は力強い景気刺激策を発表し、中国経済の上半期の回復を支える」と述べた。
オーストラリア・ニュージーランド銀行の劉利剛・エコノミストは、「中国経済は困難に直面しているが、内外の多くのプラス要素が蓄積されている。このうち、インフレ圧力の軽減による金融政策緩和の継続、財政政策の調整の加速、欧州情勢の急速な変化が、中国経済にとって好影響を与える。中国経済は底打ち・安定化に向かっており、今後一定期間に渡り、金融政策と財政政策による影響を受け、明らかな回復を見せる。また中国のインフレ圧力が軽減されており、中央銀行も預金準備率を引き下げる予定で、中国経済の下半期の急速な回復を保証する」と語った。