◆中国民間企業による底値買い
ホーカーの前身は1932年に創立されたビーチ・エアクラフト・コーポレーションで、中小型航空機および特殊任務機の製造で世界的に有名だ。2007年初頭に経済危機に見舞われた際、GSキャピタル・パートナーズと、カナダの投資会社であるオネックスは33億ドルを出資してレイセオン・エアクラフト・カンパニーを買収し、「ホーカー・ビーチクラフト」に社名を改めた。そしてこのほど、ホーカーは北京卓越航空に17億9000万ドルで身売りすることに合意した。
中信建設の李磊アナリストは、「米国の航空業は低迷期で、破産が相次いでおり、大規模な合併・統合が進んでいる。米国の航空産業チェーン全体の価値が、底値に達している状況だ。17億9000万ドルという買収価格は、安値と言える」と述べたが、底値買いの成功に関しては、「それは買収後の運営コストによる。中国企業がホーカーという経営破綻にあえぐ『巨象』を操る能力があるかを見なければならない」と指摘した。