林国本
今年は中国国民にとって喜ぶべきことがいくつか続いたが、その中でも宇宙ステーション構築のための宇宙でのドッキングの成功と、7000メートル以下の深海での探査の成功は、テレビでの実況中継があったので、国民のほとんどが見守る中での大きなドラマであったと言えよう。
そして、テレビが専門家を交えての対談番組を同時進行でオンエアしたこともあって、国民の間では宇宙ステーション構築の夢が一歩実現に近づいたと言ってもよい。幼稚園で子供たちに、「大きくなったら何になりたいと思う」とたずねると、「宇宙飛行士!」という答えが返ってくる時代になったのである。
こういうビッグ・プロジェクトは、世界でも今のところ、アメリカとロシアの2カ国だけが先行しているわけだが、中国もとうとう遅ればせながら3番目に位置づけされるようになった。