◆内需拡大による景気回復に期待
盛報道官は、「上半期の最終消費支出・資本形成・純輸出は、GDP成長率にそれぞれ4.5ポイント・3.9ポイント・―0.6ポイント影響した」と述べた。
業界関係者は、上述したGDP成長率に対する貢献度について、中国経済が輸出けん引型から内需けん引型に変化しつつあると指摘した。マクロ政策は、短期間内に微調整を強化し、安定的経済成長の維持を目指すことを中心に据えられている。
賈所長は、「下半期の景気対策は金融政策の調整が主となる。投資・消費・輸出面の関連政策は、すでに明確にされている。投資について、国は鉄道・都市インフラ・エネルギー・電気通信・衛生・教育等の分野に対する投資の、合理的な増加を促す。消費について、流通システム改革等の措置を推進し、内需拡大を目指し、消費が刺激される。輸出について、輸出企業に対して差別化政策支援を実施する可能性がある。具体的な支援政策の内容は、企業の受注量や企業のタイプによって決められることになる」と語った。
中国人民大学経済学院の劉元春副院長は、「金利引き下げなど一連の措置からも、政策の方向性が明確に示されている。第3四半期は、第2四半期の金融緩和を継続すると見られる。金融政策について、預金準備率の引き下げ、公開市場操作の強化、貸付規模の拡大等が考えられる。投資については、インフラ投資の増加、建設中プロジェクトの資金確保に取り組むほか、新規プロジェクトの審査基準をやや緩める可能性もある」と指摘した。
「中国証券報」より 2012年7月16日