新疆ウイグル自治区での大規模なエネルギー投資に続き、中国西北地域にも新たなエネルギー投資の「ホットスポット」が現れた。即ち、寧夏回族自治区・寧東エネルギー基地、陝西省楡林と内蒙古自治区鄂爾多斯(オルドス)石炭基地からなる西部地区エネルギーの「金三角」である。業界関係者は「十二・五(2011―2015年)」期間中、エネルギー「金三角」への投資は1兆元に上ると見込んでいる。17日付中国証券報が伝えた。
◆政策による全面的なバックアップ
寧夏回族自治区・寧東、内蒙古自治区・鄂爾多斯、陝西省・楡林は地理上の三角地帯となっており、エネルギー資源が豊富に集中する中国北方地域の重要地帯である。西部大開発の進行に伴い、エネルギー・化学工業の「金三角」と呼ばれるようになっている。近年、西部大開発が進み、国のエネルギー拠点の発展構想が成熟するにつれ、中国の石炭確認埋蔵量の1/3(273億トン)を占める寧東地区は頻繁に政策による支援を受けるようになった。
2009年初頭、中国国家発展改革委員会は正式に『寧東能源(エネルギー)化工基地開発総体計画』を承認し、寧東地区を国の重要な大型石炭基地・石炭化工基地、「西電東送(西部から東部への送電)」プロジェクト火力発電基地・循環経済モデル地区へと築き上げていくことを明確にした。計画では、2015年までに基地の火力発電の設備容量を1120万キロワット、2020年までに1600万キロワットとすることを目指す。更に、国家石炭化工産業基地を建設し、2015年までに石炭化工製品の生産量を年間1500万トン、2020年までに年間2000万トン以上とすることを目標としている。
また、政府は基地に投資を行う企業に対し、産業関連政策、土地政策、税収・財政政策などによる一連の優遇措置を適用する。「十二・五」期間末には、寧東基地の投資総額は5000億元に上ると見込まれる。