内需も同様に低迷している。8月のHSBC新規受注指数は前月より2.1ポイント低下し、新規輸出受注指数の方は前月より2ポイント低下していることから、中国国内の需要は海外の需要よりも縮小幅がやや大きいことがわかる。内需の疲弊と輸出の不振が二重の圧力となって、中国の製造業は大きな打撃を被るだろう。特に、バリューチェーンの末端にある中小企業へのマイナス影響はより深刻である。
生産面を見ると、8月の製造業生産指数は前月より3ポイントの低下、5カ月ぶりの低水準となった。在庫指数は上昇に転じ、実体経済が尚も在庫の消化を進めていることを示しており、出荷価格指数と投入価格指数が引き続き低下していることとも合致する。
7月末以来、中国商務部の生産資料価格指数は1.05%低下し、前月比で20週間連続低下している。うち、エネルギー価格は1.5%低下、フェラスメタル(鉄・マンガン・クロム・鉄鋼)価格は1.2%低下しており、川上・川中産業の在庫圧力は尚も極めて大きいことを示している。