2012年中国企業上位500社番付がこのほど発表された。規模をみれば多くの企業は急速に成長しており、欧米の企業500社との格差が縮まっているが、自己資本利益率(ROE)を代表とする業績指標では遅れを取り始めている。「新京報」が伝えた。
あるデータによると、最新の中国企業500社のROEは12.1%で、米国企業500社を2.1%下回り、3年ぶりに米国を下回った。営業利益率は中国がわずか4.7%、米国は7%だった。高収益の資産市場と比べれば、中国500社はお粗末な限りで、利益率も5年満期の預金の金利と大差ない。総資産利益率(ROA)でも米国と開きがある。米国経済は低い成長ペースが続き、復興のメドが立たない中で実業が利益を上げている。業績をみると、中国企業500社はたくさんの「トップ」や「世界最大」を抱えているが、価値(バリュー)の創造や利益創出のレベルはそれほど高くなく、利益創出の水準は停止あるいは低下している。
こうしたことの原因は何か。ある事実が問題点を説明するとみられる。中国企業500強のうち310社は国有企業で、上位30社はすべて国有企業、上位10社は銀行と独占企業だ。米国企業500社の上位10社には製薬会社、ソフトウェア会社、コンピューター会社など、典型的な技術集約型企業が並び、中国との違いは大きい。また中国では民間企業500社の総利益が五大国有銀行の総利益に及ばない、といった事実だ。