こうした情況が何年も続いており、ここ数年はさらに情況が固定化し、マイナスの情況を生み出している。国有企業は引き続き政策による後押しを求め、規模ではトップに達しながら、新しい技術や新しい製品を生み出すことはなく、限界利益率が目立って低下している。こうしたことから利益率の低下は容易に理解することができる。活力やイノベーション力に富んだ民間企業も、目先の利益を追いかけざるを得ない。こうして国有企業も民間企業も、利益創出の水準が低下して情況が悪化していくのは当然のことといえる。
それだけでなく、コストの加速的上昇も中国企業500強がこのところ直面せざるを得ない問題となっている。国有企業とて例外ではなく、高騰する営業コストが利益率の低下をもたらしている。人材資源コスト、資金借り入れコストが急上昇し、国内・海外の経済環境が低迷を続ける中で、これまでずっと資源集約型産業や労働集約型産業に依存してきた古い発展モデルは、もはや時代遅れであると認識されてはいるが、モデル転換の道のりには実質的な進展がなく、ただ机上の空論にとどまっているのが現状だ。