この8000億元の投資をどのように見るべきか。国家発展改革委員会総合運輸研究所の郭小碚所長は「8000億元を理性的に捉える必要がある。国家が都市の軌道(鉄道)システムに投資し、国民の利益のために、都市の交通を改善することは当然であり、8000億という数字だけにとらわれてはいけない。都市の軌道交通建設プロジェクトは何年にもわたって推進されるため、今回は単なる認可に過ぎず、すぐに投資が行われるわけではない。その上、下半期の都市軌道交通の建設に対する投資状況はまだ未知数であるため、現段階では、8000億元の投資がもたらす効果を正しく評価することはできない」との見方を示した。
清華大学経済管理学院の周立教授は「今回の投資は価値と意義があるものである。国民の生活水準の向上と経済成長の両方を視野に入れている。インフラ施設の投資に関して、国には選択する余地がある。都市軌道交通への投資は効率が高く、投資による確実なレバレッジ効果も期待でき、都市軌道交通の建設に関連する川上企業の発展を促進することで、経済の安定的成長の維持における役割が大きいことは明らかである。また、一方では、都市の膨張によって、軌道交通の建設は必要に迫られており、今回の投資は国民生活とも密接に関係すると言える」との見解を示した。
また、「都市軌道交通の建設は、地方政府の財政力に応じて実施する必要がある。衝動的な投資を防ぎ、将来的に経済のオーバーヒートと構造的な問題を招かないようにする必要がある」と指摘する経済専門家もいる。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2012年9月6日