■スピード1 国民生活の改善
新興経済国、人民元の国際化、中国経済の成長ペース等が、同会議の議題となった。
中国の国民生活の改善に話が及ぶと、世界2位の消費財メーカー、ユニリーバのポルマンCEOは、「中国に生活していれば、中国経済の驚異的な成長ペースを感じることだできるだろう」と語った。ポルマンCEOは本紙の取材に応じた際、「過去5年間、当社の世界での業績はいずれも好調であったが、中国市場の業績が特に際立っていた。当社のシャンプー、歯磨き粉、洗顔クリーム等の日用品が、より多くの中国人に支持されるようになったからだ。これは中国の一般人の収入が増加し、消費水準が向上したことを意味する」と述べた。
BBC・アジアのサイード記者は、今回で2回目の訪中となった。サイード記者はシンガポールで勤務しており、毎日世界各地の経済ニュースに目を通している。米国・欧州の経済ニュースの多くは、景気低迷、債務危機、失業率の悪化、路頭をさまようホームレスを伝えているが、中国の経済ニュースは、経済安定を報じている。サイード記者は天津を訪れるまでは、多くの自転車を目にするものと思っていたが、実際に目にしたのはマイカーばかりだった。中国人の生活を自分の目で見たことで、サイード記者はニュースで伝えられている中国の好景気を確信するようになった。