釣魚島問題はさらにエスカレートし、政策決定者と民衆は中日間の経済貿易戦を選択するときを迎えた。
日本に対する経済制裁の分野
中国の対日輸出は日本からの輸入より少ないため、中国は双方が損失を被る経済貿易戦で日本により多くの代償を払わせることができる。中日両国の比較優位を見ると、以下の分野で日本に対して経済制裁を採ることができる。
貨物輸入。輸入能力イコール権力である。中国は日本の主な輸出市場であり、2011年の日本の対中輸出は輸出総額の23.7%を占めた。そのため、日本製の輸入、特に右翼勢力と関係を持つ日本企業の商品をボイコットすることで、日本に大きなダメージを与えることができる。
しかし、日本の消費財、中でも支配株主や経営陣が右翼勢力と関係を持つ日本企業の商品を選ぶ必要がある。自身に害を与えないようにするため、国内や国際市場に代わりの供給源がない限り、中間投入物や生産設備などを盲目的にボイコットしてはいけない。
貨物貿易。レアアースのような中国が国際市場の大部分を占める戦略的資源は、日本に対して輸出制限するもっともふさわしい製品である。
サービス貿易。最大の突破口となるのは日本観光の減少である。激増する中国人の海外旅行は各国から注目されている。中国の出国者数は2006年の3452万4000人から2010年には7025万人に増加、観光関連の支出は前年の548億8000万米ドルから725億8500万ドルに激増した。訪日観光の減少は、日本の観光と関連産業に大きな打撃を与える。
対外直接投資(FDI)。ボイコット中に中国企業が合弁パートナーを選ぶ際、同じ条件下では日本以外の提携相手を選ぶべきである。しかし、中日間の矛盾が極度に激化しない限り、政府は日系資本に対して特別に市場参入制限を設けるべきではない。