今から10年前、A株市場が1500ポイントに到達した時、米国の株式市場は2千ポイントを超え、香港市場は2千ポイントから3千ポイントの間にあった。今では、香港市場は2万ポイント前後、米国市場は1万3千ポイント前後と上昇したが、A株市場はいまだに2千ポイント前後をウロウロしている。
過去10年間を振り返れば、この間は何を買ってももうけが出た黄金の10年間だった。家の値段は8倍になり、金の値段は6倍になり、マオタイ酒の値段と香港市場のハンセンH株指数は20倍にふくれあがった。だがもしも大陸部の株式市場に投資すれば、基本的には何のリターンも得られなかった。中国株式市場は大勢の投資家を絶望させ、一種の悪循環または終わりのない無限ループに追いやってきた。無限ループの典型的なケースとして、指数が次々に最低記録を更新していること、二級市場(すでに発行された金融商品の取引市場)に投資する人が絶えず痛手を被っていること、一級市場(新たに発行される金融商品の取引市場)が新規公開株とプライベート・エクイティ・ファンドを代表とする「縁故資本主義な資本」を中心として、いまだにサメが襲いかかるように中小規模の投資家から冨を奪っていること、などが挙げられる。