現在、世界経済が低迷しており、欧州経済も先行き不透明だ。米国は大統領選挙で忙しく、経済状況も楽観視できない。世界の消費市場が疲弊しており、失業率が上昇する状況下、日本が新たな輸出市場の拡大を続けることは、非常に困難になっている。これに原油高が加わり、生産コストおよび世界輸出総額に占める比率が影響を受ける。長期的なスパンで見れば、日本は中国本土市場の開拓を進めるだろう。
白氏は、日本企業の「脱中国化」には多くの選択肢が含まれると指摘した。「日本が完全に中国から撤退することはありえない。中国は巨大な市場であり、日本の多くの産業は分業化されているからだ。日本はある産業チェーンの一部を東南アジアに移転するだろう。例えば一部の組み立て工場や重要な部品工場を、東南アジアに移転する可能性がある。これは中国の技術力向上による優勢を警戒し、日本の技術が消化されるのを防ぐためだ」