自動変速機を例とすると、欧米車や中国車等の多くの部品は、日本で生産されている。これらの部品には、半導体、マイクロチップ等の高付加価値部品があり、日本が世界的に圧倒的な優勢を占めている。
2011年の東日本大震災の発生後、上述した部品を製造する企業が操業停止に追い込まれ、世界的なマイクロチップ、エンジン、ABS、エアバッグ等に使用される重要部品の供給が逼迫した。米国の調査会社は当時、東日本大震災による部品の不足により、世界自動車産業が約30%の減産に追い込まれると予想した。
上海小系車灯有限公司の呉師常務董事は、「世界の3大コア部品(電子部品、電子モジュール、自動変速機)は日本にほぼ独占されており、日本車にせよ欧米車にせよ、日本製に依存している」と語った。
これらの部品を生産する日本の中小企業が、投資先を中国から東南アジアにシフトしている。その兆しは、10月26日に開幕した「第6回中国国際自動車部品博覧会」でも確認された。