中国共産党の第18回全国代表大会(党大会、十八大)のプレスセンターで11日、グループ取材が行われた。中国銀行業監督管理委員会(銀監会)の尚福林主席が中国銀行業界を代表し、銀行の不良債権に現在反転増加の動きがみられることに関して次のように述べた。今年に入ってから一部の産業の経営状況に変化が生じているため、銀行の不良債権にも反転増加の動きがみられた。だが銀行の資産の質は全体として安定しており、リスクは制御可能なものだ。銀行の不良債権率は引き続き0.97%という低い水準を維持して、年初に比べて変化はなく、世界の大手銀行1千行の不良債権率の平均を大幅に下回ったという。「人民日報」が伝えた。
尚主席は次のように述べた。
現在、銀行業全体でみると不良債権の水準は低く、銀行の資金貸出先は比較的分散し、貸出のほとんどに担保の保障があり、返済の資金源は割合充実しており、さらに十分な貸倒引当金を計上している。よって全体として評価すれば、銀行が抱えるリスクは制御可能だといえる。
銀監会は今後、資産の質の監督管理を全面的に強化し、商業銀行がリスク管理を改善するよう指導し、貸出の構造を調整し、実体経済の有効需要を支援すると同時に、貸出資産の運転の効率と質を高めていく。不良債権の監察と貸し倒れの処理を強化し、事実を資産状況に反映させ、リスクのある資産を速やかに明らかにし、これを処理する。条件が整っている時には貸倒引当金を多く計上して、貸し倒れの一部を償却し、リスクの堆積や拡大を防止する。
「人民網日本語版」2012年11月12日