世界市場の疲弊、欧米の貿易保護主義の台頭による影響を受け、中国の太陽光発電産業は今年、かつてない課題に直面した。統計データによると、中国太陽光発電大手10社の負債総額は、今年上半期の時点で1100億元(約1兆4300億円)を上回った。無錫尚徳(サンテックパワー)、江西賽維LDK等の大手は、ナスダック市場の株価が1ドル以下に暴落し、上場廃止や破産のリスクに直面している。
コンサルティング会社・中投顧問の新エネルギー業界研究員の沈宏文氏は、「国内太陽光発電産業が現在の苦境から脱するために、まず企業が合併・再編により過剰生産能力の問題を解決する必要がある。また、政府は関連の補助制度の制定を急ぎ、国内太陽光発電市場の発展を促すべきだ。政府の市場救済は太陽光発電企業を救う唯一の措置ではないが、現在のところ最も効果的な解決策だ」と指摘した。
政府は太陽光発電企業が難関を乗り切るため、今年になり一連の政策を実施し、国内太陽光発電市場の育成を強化した。沈氏は、「国家の関連政策の実施に伴い、地方政府も太陽光発電産業補助制度を推進するだろう。太陽光発電企業はこれにより理想的な発展環境を獲得し、国内の巨大な市場潜在力が事前に発揮される。中国の太陽光発電設備容量は今後急速に増加し、太陽光発電産業が安定成長の軌道に乗るだろう」と語った。(編集YF)
「人民網日本語版」2012年11月20日