安全性能の評判悪化も日系車の人気が下がっている重要な原因だ。中国国家品質検査総局のデータでは、今年上半期全国の自動車メーカーで37件のリコールがあり、合計台数は102万台を超えた。うち、日系車は9回のリコールで対象台数は55万台近い。特に複数回ブレーキ不調などの問題があり、日系車は信頼の危機に陥っている。
また、日々力をつけてきている中国国産車も費用対効果の点で、これまで高性能で低価格を謳ってきた日系車にとって強力なライバルとなっている。
専門家は、領土問題を経て、販売台数や市場シェアが回復していることは日系車が困難を乗り越えたことを意味していないという。理性的になりつつある中国自動車市場で、日系車の生産販売は政治的な影響を受けやすいだけでなく、消費者に対する忠誠度や人気も下がり気味で、中国の自動車消費全体の伸び率が減速しているなどさまざまな課題に直面している。失地回復までにはまだまだ困難があるだろう。
中国国家信息中心(中国国家情報センター)の信息資源開発部の徐長明主任は、日系車が市場を取り戻したいと思うなら、より競争力のある商品で市場を挽回するしかないと指摘している。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2012年12月24日