世界の税をめぐる戦いに警戒が必要

世界の税をめぐる戦いに警戒が必要。

タグ: 税をめぐる戦い

発信時間: 2012-12-26 15:59:44 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

2012年12月12日、欧州議会はフランス・ドイツなど11カ国が金融取引税を先行導入することで合意に達した。この11カ国の国内総生産(GDP)はユーロ圏全体の90%を占める。金融取引税は一種の印紙税であり、「幅広い課税基盤、低い税率」が特徴だ。金融取引税は特定の機関を対象とせず、外貨、株式、債券、デリバティブなどの金融商品の取引全てに課せられる税金である。取引主体が直接納税し、課税対象は広範囲に及ぶ。税率は株式・債券取引が0.1%、金融派生商品の取引が0.01%、税率は低いものの、取引量が膨大なため、税収は相当な額になる。財政難の国にとって、金融取引税は魅力的な財源である。特に世界金融危機の影響で、欧米政府は、「破綻させるにはあまりにも大きすぎる」大手金融機関の救済を迫られ、膨大な税金を費やし、金融部門と政府への国民の不満が高まっている。このような局面で、金融取引税を導入することは、反発されることもなく、税収を大幅に拡大する最良の手段である。

全体的に見れば、金融取引税は金融の自由化を否定する制度であり、金融システムが立ち遅れている新興国がホットマネーの流入を阻止することにプラスとなる。一方、徴税権は一国の国家主権の重要な要素であり、金融取引税の導入で合意に達することができない国は多い。他の国は、本格的な導入が始まる前に、相殺する措置を実施し、万が一に備えて十分な準備をしておく必要がある。

「中国証券報」より 2012年12月26日

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