安倍首相の「新経済政策」の本質は、市場に豊富な資金を供給し、企業の生産を促し、内需を拡大する点にある。しかし日本の市場と大企業は資金が不足しておらず、生産能力の過剰が生じていることが問題だ。企業は適当な投資先を見つけられていない。また日本はすでにポスト工業化時代に突入しており、経済が高度に成熟し、公共投資による効果が薄れている。日本の市場は飽和し、これに高齢化・人口減少が加わり、内需拡大の空間はほとんど残されていない。日本が経済危機を乗り切るためには、外需の拡大が重要だ。
長いスパンで見ると、安倍首相の「新経済政策」は無責任であり、日本経済に無視できない損失をもたらすだろう。安倍首相の政策は、デフレ脱却と景気刺激を優先的な位置に据えているが、これは節制なき政府支出を促し、最終的に財政赤字が増加を続けることになる。日本の政府債務残高は1000兆円以上に、対GDP比は200%以上に達している(先進国の間では最高の数値)。