“Qoros”の本部と工場は中国にある。そこではヨーロッパ、特にドイツからの責任者が指揮を執っている。フォルクス・ワーゲン北米支社でトップを務めたVolker Steinwascher氏が副会長になっているほか、オペルやサーブ、GMなどでキャリアを積んだトップクラスの人材がこの若い会社のために力を注いでいる。中国人なのは取締役会会長とCFOだけだ。
強力だった中国経済もこの数年、徐々に弱みを見せるようになってきた。強力な自動車産業が育っていないのである。日本人や韓国人が戦後に成し遂げたことを、まだ中国人は成し遂げていないのだ。
しかし、中国は自動車メーカーが発展するための最も良い条件を手に入れている。短時間で世界第2位の自動車市場になったからだ。しかしビッグビジネスをしているのは中国企業ではなく、(合弁という形式ではあるが)外国企業だ。