経済の安定回復にはインフレ台頭が伴う
2012年、中国経済のハードランディングのリスクが懸念されたが、2013年は外資系銀行の大半が、中国経済の成長率を8%以上に上方修正している。アジア最大規模の銀行であるシンガポール開発銀行(DBS)は「内需のけん引を受け、2013年の中国経済の成長率は9%以上の高水準に達する見込みだ」との見方を示し、欧州大手のドイツ銀行も「2013年下半期には、成長率は8.5%に達し、2014年上半期には9%の最高値に達する」と予測している。
スイスの銀行大手UBSの中国経済専門家は「中国経済の回復をけん引する三大要素は、インフラ施設の建設強化、不動産の在庫消化と企業の収益改善である」との見方を示している。この三大要素に加え、「2013年下半期に欧米経済が回復に向うことで、増加に転じ始めた中国の輸出を更に後押しすることも中国経済の回復に繋がる」と、ドイツ銀行大中華圏チーフエコノミストは指摘する。