適格海外機関投資家(QFII)制度の実施から既に10年、一部の専門家は「QFII制度は人民元のグローバル化を着実に実現していくためのプロセスである」との見方を示している。この10年間、QFII制度によって、株式市場には実効性の高い資金が流入し、市場の安定に一役買っただけでなく、中国の資本市場に新しい投資理念を広め、中国国内機関の管理水準の向上にプラスの効果を発揮した。A株市場は開放的な市場として、誰でも平等に出入りすることができ、株価を故意に下げ、特定の相手に底値買いさせるような状況もない。18日付中国証券報が伝えた。
最新のQFIIリストによると、2012年、72社の海外機関投資家がQFIIの資格を獲得している。2009年、2010年、2011年はそれぞれ19社、13社、28社だったことから、大幅に増加していることがわかる。
また、国家外匯(為替)管理局が発表したデータによると、2012年末、169社の海外機関投資家が374億4300万米ドルのQFII投資枠の認可を得ており、2011年末に比べ158億300万米ドルの増加となった。2012年1年間でのQFIIによる投資額の増加幅は、2006年から2011年の6年間で認可された投資額の合計に匹敵する。そのため、市場関係者は「QFII資格の承認の加速は、海外資金の流入を開放することで、海外投資家による底値買いによって、A株式市場を下支えすることを狙っている」との見方を示している。