林国本
改革開放政策を実施してからすでに30数年、中国経済は大きな発展をとげ、モータリゼーションということひとつを取り上げても、いまや大都市では日本の東名高速や首都高速と同じように多くのクルマが流れて、排気ガスでときどき空気の質にも影響が出始めている。今年の1月上旬、華北地方は霧、スモッグで視界が千メートル以下となり、安全を期して高速の一時通行止めが実施された。交通当局、気象当局が大気の観測値を随時発表したため、市民たちから高く評価された。透明性という点では合格点がつけられよう。メディアの責任あるポストについている私の友人は、これは一大進歩だと言って高く評価していた。つまり、市当局、気象当局、市民が一緒になって解決策を考えるようになったことは、大きな進歩だと言うわけである。
今回のスモッグは、気象台のエキスパートの説では、大気環流の停滞により、大気の中の微粒子が一都市にとどまったままになってしまったからだということである。このような未経験のことを体験することによって、市民の1人、1人が発展パターン転換の必要性を実感するようになったのだ。