◆北斗の参入で、産業に激変
市場シェアはまだ低いが、新たな競争者である北斗システムは中国国内の産業チェーンに変動をもたらしている。多くの企業はあらかじめ取り組みを開始しており、産業チェーンの各サイクルの争奪戦を展開している。
華創証券の電子業界アナリストは、「北斗システムは今後、国防・特定業界・大衆向けの3つの領域で展開される。大衆向け、つまり民用市場が主戦場となるだろう」と指摘した。
民用市場は主に、ナビゲーション産業の川下に集中する。
長期間に渡り、中国の民用ナビゲーションはGPSによって独占されていた。グルメサイトやチャットアプリなどでは、付近のレストラン・銀行・ホテルを検索し、レストランの評価を書き友人を探すことが可能だが、これらはいずれもGPSのサービスに基づくものだ。
上述したアナリストは、「北斗システムの参入後、スマートフォンの普及や3Gネットの応用に伴い、日常生活に密接に関連するLBS(ロケーションベースサービス)に基づく携帯ナビゲーションなどの産業は、激変を迎えるだろう」と予想した。