◆携帯電話向け地図を巡る競合
中国衛星ナビゲーション・測位産業は、大きく分けて三つに分類される。川上はチップ、OEMボード、モジュール、アンテナなど、中流は端末・システム集成、川下は販売、運営、サービスなどだ。
この産業チェーンにおいて、LBSはナビゲーション産業民用市場の新たな成長の原動力となる。
カーナビの他に、携帯電話向け地図は、業界から最も期待されているLBSに基づく産業だ。中国国内のスマートフォンは、現時点ではそのほとんどがGPSを使用している。しかし北斗システムがGPSの機能をカバーし、スマートフォンがさらに普及するに伴い、モバイルネットワークの重要なインターフェイスである携帯電話向け地図を巡る競合が、一触即発の状態に置かれる。
調査会社・易観国際のデータによると、2012年第3四半期現在、高徳地図のシェアは25.9%、百度地図は19.1%、図◆地図は9.5%に達し、中国の携帯電話用地図機能の利用者数でトップ3となった。高徳は地図コンテンツ・ナビゲーションサービスを提供し、百度は検索エンジン最大手だ。2社は地図によりローカルな生活サービスプラットフォームを構築し、携帯電話向け地図市場で影響力を拡大しようとしている。