今回の調査で中心を担ったジョン・コペステイク氏の分析によれば、経済の縮小傾向と通貨への懸念から、欧州の都市の生活コストが低下した。一方、アジアの都市は給与水準の上昇と経済の見通しの明るさから生活コストが上昇し、現在、コスト上位20都市のうち半数以上をアジア・オーストラリアの都市が占めている。
ランキングをみると、スイス・チューリッヒの生活コストは、政府が上昇を防止する措置を打ち出したため下げ幅が39%に達した。欧州の都市は全体的にランキングが低下した。オーストラリアとニュージーランドは為替変動で都市の生活コストが上昇した。シンガポール、香港などのターミナル都市は、相対的に健全な経済発展を遂げている。
コペステイク氏によると、経済成長がもたらしたインフレや為替レートの変動が生活コストを引き上げており、オーストラリアの都市はランキング上昇のペースが最も速い。今回はシドニーが3位、メルボルンが5位だった。またシンガポールがベスト10に躍進した。