世界各国が次々と量的緩和政策を打ち出す中、昨年中国は新規通貨供給量で世界の半分を占め、世界最大の「通貨供給機」となり、通貨の超過供給が非常に深刻、とあるメディアが伝えた。これについて専門家は、この説は極端で偏っていると指摘。中国に深刻な通貨の超過供給が存在するかは一つのデータだけでは判断できない。通貨の超過供給を判断する上で信頼できる指標は物価の安定をみることだ。また、金融政策の良し悪しは、中国の経済成長の速度や規模に見合っているかがカギとなる。
◇中国の通貨超過供給は誇張
「中国の通貨供給量が増えているとはいえ、中国の経済成長の速度を無視して、単に通貨の超過供給が深刻だとは判断できない」と中国人民大学財政金融学院の趙錫軍副院長は話す。合理的な通貨供給とは、その国の経済成長の速度や規模に見合っているか。例えば経済成長が鈍っている米国の追加供給は過剰な供給といえる。