紙幣の大量発行は、各経済国に対してまったく異なる影響を及ぼしている。財政緊縮の経済国である日本において、貨幣は「ミセス・ワタナベ」を通じて絶えず国際市場に流出している。米ドルは世界の安価な貨物を吸収し、インフレを転嫁する能力を持っている。中国などの新興国にとって、欧米の紙幣大量発行はまさに悪夢である。大口商品原材料価格が続騰し、世界のホットマネーが自由に行き来し、一杯のラーメンの価格が10年内に3倍増することが常態化している。
さらに致命的なことに、国際市場における投資は奇妙な干渉を受けている。例えば日本政府は経済回復の名義により堂々と円安を誘導している。スイス国立銀行(中央銀行)は急にスイスフランの相場を引き下げ輸出回復を実現することが可能で、西側の主要諸国から同情を勝ち取っている。今回のG20会議でも、日本は同じような扱いを受けた。ご立派な建前の裏側では、世界経済の深い駆け引きが展開されている。日米欧はデフレ早期脱却を最優先課題としており、新興国のインフレ懸念に対する扱いを上回っている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2013年2月18日