BRICS銀行は無数の途上国にとって福音であり、現有の国際金融機構の運営上の不足点を補うことができる。BRICS開発銀行の設立はキプロス式の危機の回避に役立つ。また、IMFと世界銀行の途上国への融資や支援は次第に限定的かつ条件の厳しいものになっている。例えば世界銀行は融資事業に厳格な環境基準および西側の価値観に基づく社会基準を設けており、多くの途上国はインフラ整備やエネルギー事業で融資や支援を得られないことがしばしばだ。
BRICS銀行の設立によって、無数の途上国が資金調達のもう1つの選択肢を得ることができる。また、加盟国間の資金流通と貿易にとって効果的な保障となる。
将来的に途上国のさらに多くの人々(特に貧しい人々)がこの銀行から利益を得られるようにするため、それが持続可能な経済・社会発展および貧困削減の促進に資するものでありさえすれば、BRICS内外の政府および民営企業を融資範囲に組み込むべきだ。途上国のインフラ整備、医療衛生の発展を支持し、前提条件を設けない、的確な投資と援助を行い、途上国の持続可能な発展のより良い実現を促すべきだ。