今年3月、中国メディア業界の青年代表団一行87名と共に、記者は日本を訪れた。滞在期間に気付いたのは、日本のほとんどの会社や組織に(NTTドコモの「ドコモダケ」や警視庁の「ピーポくん」といった)擬人化されたマスコットキャラクターがいることだった。
北海道新聞社を訪問した際、先方はパンフレットと鉛筆、ノートを準備しており、全てにマスコットキャラ「ぶんちゃん」の絵が印刷されていた。ぶんちゃんは三角帽をかぶった笑顔のキャラクターである。北海道新聞社の担当者によれば、このキャラを使った読者クラブを設立しており、それによって購読者のロイヤルティを高めようとしているそうだ。
バラエティ番組で名高いフジテレビでのこと。記者が1階ロビーに入ると、3匹の青い犬のキャラクターが置かれていた。1匹はカメラを担ぎ、1匹は集音マイクを持ち、そして1匹はナップサックを背負っている。彼らはエントランスからすぐのところに立っていた。
日本の47都道府県それぞれに、自分たちのキャラクターがある。日本百貨店協会は、3月20日に始まった日本各地のキャラクター人気投票大会を機に、百貨店の来客数が増えることを願っている。
キャラクターの人気が出ると、知名度が上がってイメージの向上になるばかりでなく、実際に大きな利益をもたらす。
熊本県は先日、県キャラクターの「くまモン」関連商品が2012年に少なくとも293億6200万円を売り上げたと発表。2011年の11.5倍の金額である。「人気キャラクター」のトップに挙げられるこの「萌え熊」は、2112の企業で使われている。2013年1月末までに、くまモン関連商品は8200件に上る。メディアの報道によると、熊本県知事はくまモンの功労が非常に大きかったことを認め、「1年間の宣伝効果は1000億円前後だろう」と述べている。